漢方薬って副作用はないの?

漢方薬は自然の生薬を組み合わせているから、副作用も少なく安心と聞いたことはないでしょうか?

漢方薬を服用するとき副作用は気にしなくていいのでしょうか?

結論をいうとそんなことはありません。

漢方薬にだって副作用はあります。

今日は漢方薬の副作用について勉強していきたいと思います。

 

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漢方薬の主な副作用

間質性肺炎

・偽アルドステロン症

・うっ血性心不全心室細動心室性頻拍

 

上記3つの副作用についてみていきたいと思います。

 

間質性肺炎

小柴胡湯を服用した人が重い肺炎にかかってしまう副作用が報告されています。

インターフェロン小柴胡湯併用中の間質性肺炎での死亡例があり、この副作用は有名になりました。(その人の証に合わせてではなく、やみくもにC型肺炎に小柴胡湯を使ったのが問題とする漢方医もいます。)

間質性肺炎は柴胡剤(柴胡とオウゴンを主薬とする漢方)で多く報告されています。

 

主な柴胡剤には小柴胡湯、大柴胡湯、四逆散、柴胡加竜骨牡蠣湯柴胡桂枝湯などがあります。

これらの漢方薬を服用中に空咳、息切れ発熱などが現れた場合は医師、薬剤師に相談しましょう。

 

偽アルドステロン症

この副作用は甘草含有製剤で報告されています。

アルドステロンというホルモンの分泌が高まったわけではないのに、アルドステロンが高くなったかのように高血圧、低カリウム血症の症状が現れます。

 

甘草含有製剤には芍薬甘草湯、小青竜湯、人参湯、桔梗湯、排膿散及湯などがあります。

甘草含有製剤を服用中に血圧が高くなったり、四肢脱力、けいれんなどが現れた場合は医師・薬剤師に相談しましょう。

 

 

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うっ血性心不全心室細動心室性頻拍

甘草による低カリウム血症により起こります。

カリウムの濃度は心拍に大きく関与しているため不整脈が現れることがあります。

動悸・息切れ・めまい・失神など症状が現れたら医師・薬剤師に相談してください。

 

 

 

 

 

さいごに

漢方薬は比較的副作用が少ないとされていますが、全く副作用がないわけではありません。

今回取り上げた以外にも報告されている副作用はあります。

漢方薬服用中に異常を感じた時には、医師・薬剤師に相談しましょう。

 

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